毎年8月〜9月頃はドラム式洗濯機の新製品が続々と発表となり盛り上がってきます。
東芝、パナソニックと次々発表する中、遂に日立のドラム式洗濯機も全機種発表となりました。
日立がまさかのヒートポンプ式乾燥モデルへ!!
なんやって!
新製品はまさかのヒートポンプ式乾燥を搭載するなど、中身を一新してきました。
前年モデルとも大きく変わっているので、新製品の解説と新旧比較もしていきます。
「ヒートポンプ式」の方が良いのか、ヒートポンプ式の何が良いのかもわかりやすく解説します。
- 日立のドラム式洗濯機の購入を検討している
- 日立ドラム式洗濯機の新製品について知りたい
- 新製品と旧モデル何が変わったのか知りたい
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日立の2023年モデルを全機種比較
日立の2023年モデルのドラム式洗濯機を全機種比較します。
日立のドラム式洗濯機は4ラインナップです。
- 最上位モデル BD-STX130J
- 上級モデル BD-SX120J
- 中級モデル BD-SV120J
- 普及価格帯モデル BD-SG110J
本体デザイン 左開き型式 | BD-STX130JL | BD-SX120JL | BD-SV120JL | BD-SG110JL |
---|---|---|---|---|
右開きモデル | BD-STX130JR | BD-SX120JR | BD-SV120JR | 設定無し |
操作パネル | ワイドカラー液晶タッチパネル | タッチ式操作パネル | プッシュボタン式操作パネル | プッシュボタン式操作パネル |
洗濯容量/乾燥容量 | 13kg/7kg | 12kg/6kg | 12kg/6kg | 11kg/6kg |
乾燥方式 | ヒートポンプ式 | ヒートポンプ式 | ヒーター式 | ヒーター式 |
定格洗濯時間(約) 定格洗濯乾燥時間(約) | 36分 93分 | 34分 80分 | 35分 98分 | 45分 145分 |
液体洗剤自動投入 | 洗剤タンク 1000ml 柔軟剤タンク 1000ml | 柔軟剤タンク 1000ml | 洗剤タンク 1000ml洗剤タンク 1000ml 柔軟剤タンク 700ml | |
温水洗浄(水温設定) | ||||
AIお洗濯 | ||||
スマホ連携 | ||||
ナイアガラ洗浄 | ||||
らくメンテ 乾燥フィルター ドアパッキン自動お掃除 | ||||
日立指定価格商品 | 今回初採用 | 今回初採用 | ||
発売日 | 2023年11月中旬 | 2023年11月中旬 | 発売中 | 発売中 |
新機能や、変更点は赤字で記載しております。
2023年に一番変更点があったのが日立です。前モデルでは、初登場で高評価を得ている「らくメンテ」を搭載しフルモデルチェンジを行った日立。なんと今年も大幅な変更が加えられ、上位2モデルは乾燥方式が「ヒーター式」から「ヒートポンプ式」へ乾燥方式を変更しました。
これにより、乾燥効率を犠牲にせず、より省エネ性能を高める事ができました。
最上位モデルのBD-STX130Jは洗濯容量が13kg、乾燥容量が7kgにパワーアップし、大容量ながらも前モデルより洗濯時間、乾燥時間が短くなっています。
同じく上位モデルのBD-SX120Jも洗濯容量、乾燥容量は前モデルと同じながら「ヒートポンプ式」乾燥を導入することで、大幅な乾燥時間短縮に貢献しています。
STX130J・SX120Jは、液体洗剤自動投入の柔軟剤タンクが大容量の1000mlになりました。
また、BD-STX130JとBD-SX120Jは今回日立初となる「メーカー指定価格機種」となりました。これにより価格は値引きができず、正規取扱店では指定価格での販売となります。
日立は驚くべき進化を2年連続でやってきました。これは全く予想できませんでした。特に乾燥方式の変更にはびっくりしました。
日立というと頑なにヒートポンプを採用しないメーカーでした。
日立は以前から乾燥については、「ヒートリサイクル方式」や「ヒーター式」を使用していましたが、乾燥ではどうしてもニオイがするという問題点を抱えていました。
今回のヒートポンプ式モデルでは他社と同じ乾燥方式なので「日立がくさい」ということは無くなると思います。
今ではほぼ解消されていますが、ニオイ問題は日立のネガティブなイメージでした。
こりゃすごい変化やなぁ〜!
さっそく新機能を見ていきましょう!
2023年モデルの日立はここがすごい!
2023年モデルの新機能の解説と、日立ドラム式洗濯機の優れているところを解説します。
ヒートポンプ式乾燥の採用
STX130J・SX120Jに採用
日立といえば、風アイロン。そう考える方も多いと思います。
風アイロンは大風量を実現するために、過去は「ヒートリサイクル方式」や「ヒーター式」を採用していました。
今回は、他メーカーでも搭載している「ヒートポンプ式」乾燥を採用しました。
前回搭載した「らくメンテ」により内部構造を変更したことにより乾燥効率がアップし、今回のモデルでは風アイロンの仕上がりを犠牲にせずに、ヒートポンプ式を採用する事ができた。
ヒートポンプ式の最大のメリットは電気代節約に貢献する省エネ性能の向上です。
ヒートポンプ未搭載 BD-STX120H 洗濯〜乾燥6kg時 | ヒートポンプ搭載 BD-STX130J 洗濯〜乾燥7kg時 | ヒートポンプ搭載 BD-SX120J 洗濯〜乾燥6kg時 | |
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1回当たりの 消費電力量 | 約1,570Wh | 約1,150Wh (約26%減) | 約980Wh (約37%減) |
1回当たりの 標準使用水量 | 約86L | 約65L (約24%減) | 約64L (約25%減) |
年間の 電気代+水道代 | 約25,989円 | 約19,229円 (約6,760円お得) | 約17,210円 (約8,779円お得) |
洗濯〜乾燥時間 | 98分 | 93分 | 80分 |
日立のヒートポンプ方式は省エネ性能だけではなく、乾燥時間の短縮にもなりました。
国内大手4社はこれで一部モデルを除きヒートポンプ式が主流となりましたね。
いやぁ、これは驚きやで!嬉しいわ!
らくはや風アイロン
STX130J・SX120Jに採用
ヒートポンプ式乾燥に変わりましたが、風アイロンも「らくはや風アイロン」にリニューアル。
日立は乾燥風を手前から当てていくので洗濯物のシワが延びた状態で乾かす事ができるのが特徴です。
乾燥風力の強い日立だからできる風アイロン。ヒートポンプ式になっても風アイロンは健在です。
特に少量の衣類の乾燥や、ノンアイロン加工のシャツはシワの目立たない仕上がりです。
らくメンテ、ヒートポンプ式の高速乾燥を使った風アイロン、だから「らくはや風アイロン」ですかね〜!
柔軟剤自動投入タンクが大容量化
STX130J・SX120Jに採用
今ではほとんどの機種に搭載されている液体洗剤自動投入。
日立の新モデルは柔軟剤のタンクを700mlから1000mlへと大容量化を果たしました。
大容量の詰め替えタイプでもたっぷり入れられるのは嬉しい所です。
また、洗剤タンクのフタも二つに折れる構造となっており、上部にランドリーラックがある場合などにも配慮されている形状に変わりました。
折れるフタは東芝ドラムが先にやっていますが、非常に便利です!
ナイアガラ循環2段シャワー
STX130J・SX120Jに採用
ナイアガラ洗浄というと日立の洗濯機の特徴的な洗濯方法のひとつです。
今回からナイアガラ循環2段シャワーにパワーアップし、より洗剤液が浸透しやすく、汚れが落ちやすく進化しました。
従来は上側からの1つの循環シャワーでしたが、今回は下側にも循環シャワーの2段シャワーに進化。
衣類がシャワーを通過する際に洗浄液が衣類を通過し汚れを落とします。
大流量のナイアガラ循環2段シャワーと、「押し洗い」「たたき洗い」「もみ洗い」で、節水しながら隠れ汚れまですっきり洗い上げます。
ナイアガラ循環2段シャワーになって洗濯時間も高速化しました!
らくメンテ 乾燥経路自動おそうじ
STX130J・SX120Jに採用
日立のらくメンテは乾燥フィルターレスで普段のお洗濯や、乾燥後のお手入れが楽なのが特徴です。
今回は乾燥ダクトの手前に2つの保護フィルターを設置して埃が入りにくくなりました。
また、ヒートポンプユニットの熱交換器もシャワーで洗い流して清潔に保ちます。
ヒートポンプユニットの熱交換器洗浄はパナソニックもやってたりします。
大容量 洗濯容量13kg 乾燥容量7kg
STX130Jに採用
洗濯容量が12kgから13kgに容量アップ、乾燥容量も6kgから7kgへ容量アップしています。
一度にまとめて洗えるのが嬉しいポイントです。乾燥容量も7kgと大容量となりました。
容量増えていますが、洗濯時間は短くなっています!
2023年モデルと旧モデルの比較解説
2023年モデルと旧モデルの新旧比較を解説いたします。
今回変更があったのは、上位2モデルのBD-STX130Jと、BD-SX120Jになります。他の機種においては変更点が特にないマイナーチェンジモデルとなります。
今回は上位2モデルのみ徹底解説します。
一番変わっているので解説しがいがあります!
BD-STX130Jと旧モデル比較
圧倒的な進化を遂げたのがBD-STX130Jです。
ヒートポンプ搭載、らくはや風アイロン、ナイアガラ2段循環シャワー、大容量化とあげていくとキリがないくらい。2023年のモデルチェンジでは一番進化した機種となっています。
同時にメーカー指定価格商品になり、販売方法も今までとは変わっていくので注意が必要です。
(2023)
(2022)
新製品としていちばんの注目は、ヒートポンプ式乾燥に変わった所。
今まで日立というと乾燥のニオイに対するネガティブイメージがどうしてもありました。ヒートポンプ式は他社と同じ乾燥方式ですので、日立のニオイ問題が再燃することはなくなるでしょう。
そして、メーカー指定価格商品となった事。
パナソニックもメーカー指定価格商品となっていますが、パナソニックとは立場が少し違います。
パナソニックのドラム式洗濯機はユーザーの方の意見も非常に良いものが多く、またパナソニックを買いたいという方が多いです。
パナソニック指名で購入する方が本当に多くいます!
反面、日立のドラム式洗濯機はパナソニックほどそういったユーザーが少ないのは間違いありません。もし、同じ値段で商品を売っていたら、恐らくパナソニックを買う方が多いのではないでしょうか?
メーカー指定価格商品ではありますが、常にパナソニックより安価な値段設定にしなければ日立を買う方は少ないかもしれません。
また、今まで価格で日立のドラム式洗濯機を購入していたユーザー層は東芝へと流れる恐れがあります。
今後の動向が楽しみでもあります!
BD-STX130Jが発表され、予想されるのは旧モデルのBD-STX120Hの購入が増えることです。
こちらはメーカー価格指定商品では無いため、型落ちになる寸前のため今が非常に値下がりしています。
旧モデルはヒートポンプ式ではありませんが、ニオイ対策がされた乾燥方式であるヒーター式でニオイの心配はなくなっています。
価格も値ごろになっており、今なら20万円代中盤で購入する事が可能です。
BD-SX120Jと旧モデル比較
BD-SX120Jもヒートポンプ式乾燥に変更と大きく変化を遂げたモデルです。洗浄能力向上で洗濯時間が短くなった他、乾燥時間が短くなっているのも特徴です。
BD-SX120Jもメーカー指定価格商品のため、今後値引きでの販売は出来なくなります。
(2023)
(2022)
旧モデルは現在コスパに優れるモデルです。上位モデルのBD-STX120Hと3〜4万円差がありますが、主な違いはタッチ液晶で操作するかの違いです。
タッチパネルを無しで問題なければ一番お得なモデルと言えます。
まとめ
今回は日立の2023年モデルのドラム式洗濯機の特徴と旧型との比較を解説しました。
前回も「らくメンテ」搭載で話題になった日立でしたが、2023年もかなりの変更点があり、一新されたと言って良い状態です。
大幅に進化しているので、新型モデルはかなり注目されるのは間違いありません。
- 上位モデルにはヒートポンプ式乾燥が採用
- 風アイロンは健在
- 自動投入の柔軟剤タンクが大容量化
- ナイアガラ洗浄がパワーアップ
- 洗濯時間、乾燥時間が短縮へ
- STX130Jのみ洗濯13kg/乾燥7kgへアップ
- 上位2モデルはメーカー指定価格商品に
反面、メーカー指定価格商品になったことから、どのような価格調整をしていくのかも注目です。
ライバルのパナソニックを強く意識していると思いますが、ブランド力の差もまだまだ感じます。
新製品情報が出たので、旧モデルが一気に売れてなくなるかも・・・。
パナソニック、東芝は旧モデルがほぼなくなっており、日立は残っています。今回の新製品のメーカー指定価格商品になったことから、安く買える最後の日立のドラム式洗濯機になる可能性があります。
新型の価格はBD-STX130Jが37万円前後、BD-SX120Jが33万円前後になる予想です。
旧型モデルが残っているうちは、狙い目と言えます!新製品のヒートポンプ式は魅力ですが、10万円以上の価値を感じるかでしょう。
お得な旧型っていう選択もアリですよぉー
パナソニックですが、指定価格商品について解説しています。